副腎とは

副腎の場所

腎は腎臓のそばにあり別名「腎上体」とよばれます。

腎臓 副腎
(大きい腎臓の上にチョコンとのっているのが副腎)

Illu adrenal gland

副腎は5gほどのとても小さい臓器なのですが、そのはたらきはとてもたくさんあります。

副腎という名前から想像して

「腎臓の機能をおぎなう器官なのかな?」

と思われがちですが、腎機能と直接的な関係はありません。

腎臓は体内の不要物を、尿として体外に排出する器官です。

一方で、副腎は50にもおよぶホルモンを生産する”小さな巨人”

大きさは小さくても、人間にとってとても大切な機能をもっています。

副腎はストレス調整器官

なかでも副腎を代表するはたらきといえば、ストレスを受けた時に作用する「ストレス調整作用」

副腎はストレス抵抗ホルモンをつくり、体をストレスから守ってくれます。

ストレス社会の現代では、つよい副腎をたもつことがとても重要なのです。

このストレス抵抗ホルモンは「コルチゾール」というものですが、詳しくは後ほど。

アラフォー女子は家事・育児・仕事とつぎからつぎへとやることがでてきてストレスがたまりがちです。

そのうえ趣味などにも一生懸命とりくんでいたら、楽しいはずの時間も競争意識でエネルギーを消耗し、副腎を酷使することになります。

「負けたくない!」

という気持ちって大事ですけど、一定レベルを超えてしまうと心と体がすり減るだけ。

ここら辺はバランス感覚が必要ですね。

副腎のはたらき

こまかい一つ一つのホルモンについては後ほど説明するとして、ここでは大まかな区分をしていきましょう。

副腎がどんな区分を持ちどんなホルモンを作るのかについての目安にしてくださいね。

ステロイドホルモンの分泌

コレステロールを原料としてステロイドホルモン(抗ストレス)副腎皮質から生産されます。

副腎皮質とは、副腎の外側にある3層からなる部分のことで、副腎全体の75%を占めています。

副腎皮質と副腎髄質
引用:東京大学医学部付属病院 腎臓・内分泌内科 副腎

ステロイドホルモンの種類

  • 糖質コルチコイド(糖質制御)
    →コルチゾール
  • 鉱質コルチコイド(ミネラルバランス調整)
    →アルドステロン
  • 性ホルモン(男性・女性らしい体をたもつ)
    →アンドロゲン・エストロゲン・プロゲステロン

カテコラミン(ストレス反応ホルモン)の分泌

カテコラミン(ストレス反応ホルモン)を副腎髄質からつくりだし血糖値低下に対応します。

副腎髄質は上の図で副腎皮質につつまれている部分で、副腎全体の25%を占めています。

副腎皮質:副腎髄質=75:25=3:1ですから、副腎皮質から作られるステロイドホルモンのほうに重点がおかれている可能性も考えられます。

カテコラミンの種類

  • 肉体的ストレス
    →アドレナリン
  • 精神的ストレス
    →ノルアドレナリン
  • 肉体精神ストレス
    →ドーパミン

コルチゾールとは

コルチゾールは人間の生活にかかせない重要なはたらきをもっています。

具体的にどのようなものがあるか一覧でみていきます。

  • ストレスへの対処
  • 血糖値や血圧を調整
  • 体内の炎症をおさえる免疫機能調整作用
  • タンパク質や脂肪のエネルギーへの変換作用
  • 「糖新生」としてブドウ糖を作りだす機能
  • 利尿作用を促進
  • 骨代謝にかかわる作用
  • 胃酸のコントロール
  • ミネラルバランスを調節して血圧コントロール

ストレスがあると、コルチゾールがでてきて血糖値を上げ体の抵抗力を高めてストレスと戦えるようにします。

ところがストレスがあまりに強いとコルチゾールが常にでている状態となり、副腎に大きな負担をかけることになります。

コルチゾールは筋肉を破壊する?

コルチゾールは筋トレを長時間したり、長時間の高負荷な有酸素運動をした後に多く分泌されます。

コルチゾールが多く分泌されると糖新生が促進され、筋肉は異化(カタボリック:筋肉が分解される)方向にかたむいていきます。

ですから優秀なボディービルダーは高負荷の筋トレを短時間で終了させます。

マラソンランナーがあれほど大きな筋肉が少なくやせて引き締まっているのは、瞬発力につながる大きい筋肉:速筋でなく持久系の遅筋がメインであることが理由の一つですが・・・

それに加えて常にコルチゾールによる筋肉の異化(カタボリック)がおこっていることも原因です。

ですからもしあなたがつねに大きなストレスを感じておりコルチゾールが多く分泌され続けているなら、あなたの筋肉はいつも異化のリスクにさらされています。

つまり食べても食べても筋肉がつかずやせてしまうのです。

このやせ方は体に負担を強いるやせ方であり、一目見ただけで疲れた感じの印象を与えます。

ですからダイエットとしても不適当です。

 

コルチゾール過剰が続くと脂肪がたまる

コルチゾールが一時的に高くなると筋肉や脂肪を分解する異化(カタボリック)傾向が強くなります。

ところがコルチゾール過剰がずっと続くと、今度は逆に脂肪がたまりやすくなる同化(アナボリック)がおこるのです。

コルチゾールの慢性的過剰状態であるクッシング症候群では、中心性肥満すなわち脂質蓄積がおこることが琉球大学の研究で報告されています。

コルチゾールと脂質代謝

変な太り方をしたくなければコルチゾール過剰が続くことは絶対にさけなければなりません。

 

コルチゾールはインスリン分泌能を低下させる

コルチゾールがいつも高いと高血糖状態が続くため、食事でのインスリン分泌量も血糖値を下げるためにより多く必要となります。

これは同じ糖質をとっても人より多くのインスリンが必要であることを意味します。

人より多くのインスリンを分泌し続けることは体にとっても大きな負担です。

インスリンを作っているのは膵臓のβ細胞ですが、インスリン抵抗性が高いことにより多量のインスリンをいつも生産していると、次第にインスリン分泌量が減っていくことが弘前大学大学院内分泌代謝内科学の大門眞氏らの研究グループにより報告されています。

Association between Higher Serum Cortisol Levels and Decreased Insulin Secretion in a General Population

 

Langerhanssche Insel
膵臓のβ細胞(ランゲルハンス島)

 

インスリン分泌量が下がると糖やタンパク質のとりこみが不十分となり、追加インスリンの分泌が必要になってしまいます。

これは膵臓に大きな負担を強いることにつながり、糖尿病になるリスクを上げることになります。

コルチゾールはこのようにあらゆる角度から「つかれ」を助長するのです。

 

コルチゾールのコントロールで副腎疲労は防げる

コルチゾールは不安やストレスが強いと、アドレナリンやノルアドレナリンとともに過剰生成され、逆に体にダメージを与えてしまいます。

考えてみてください。、コルチゾールという抗炎症物質がつねに出続けている状態を。

これは火事がずっとつづいているために放水し続けるのと同じことです。

いつまでも放水し続けることに意味はあるでしょうか?

「火事(ストレス)を消すために放水し続ける消防車(コルチゾール)」

あるていど火が消えたら、もう水は必要ありません。

消防車の貯水量にも限りがあります。

貯水量がなくなれば消防車のエネルギーは0です。

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実際に、コルチゾールをだし続けていると副腎はエネルギー枯渇状態になり、副腎疲労を引き起こしてしまいます。

こうなってしまうと今度は逆にコルチゾールが分泌不足で低すぎる状態となり体はストレスに対抗できなくなります。

免疫力はさがり体力は低下しやる気がおきず、まるで鬱のような症状が発生します。

コルチゾールを過剰分泌しない生き方

副腎疲労をおこさないためには、コルチゾールを分泌し続けなくていい状況を作ることが重要です。

不必要なストレスをためないこと。

そして体の炎症をおこす添加物や質の悪い植物油を使った食べ物をさけてください。

運動もやりすぎてはいけません。

コルチゾールがでそうだなと思ったらすぐやめる。

「ものすごくがんばる」から「ほどほどにがんばる」人生観にシフトすることが、コルチゾール過剰から卒業するポイントです。

逆にそれができるようになると、運動でも仕事でも短時間で集中して取り組み早く終わらせることができるようになります。

つまり今までと同じことをより楽にできるようになるのです。

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楽に生きることが楽しいことだと思えれば、コルチゾール過剰はもう過去となることでしょう。

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